先日、たまたま日本年金機構のページを見ていて、手が止まりました。
国民年金を2年分まとめて払うと、17,370円安くなる。
毎月きちんと払っていれば偉いのだと、なんとなく思っていました。でも実際は、払い方を変えるだけで2年で1万7千円が浮きます。私にとっては、子ども2人の1か月分の食費に近い金額です。
知らなかっただけで損をしていた、というのがくやしくて、調べたことを全部まとめておきます。
実際にいくら安くなるのか
2026年度(令和8年度)の数字です。毎月払った場合の2年分の合計は、434,520円。(令和8年度 月17,920円 × 12か月)+(令和9年度 月18,290円 × 12か月)という計算です。
これに対して、前納するとこうなります。
| 払い方 | 2年分の納付額 | 割引額 |
|---|---|---|
| 口座振替で2年前納 | 417,150円 | 17,370円 |
| 現金・クレジットカードで2年前納 | 418,510円 | 16,010円 |
口座振替の方が1,360円お得です。
クレジットカードだとポイントが付くので迷うところですが、還元率1%なら約4,180円分。ポイント目当てならカード、確実に手元のお金を減らしたくないなら口座振替、という選び方になります。
6か月・1年前納との比較
前納は2年だけではありません。口座振替の場合、こうなります。
| 期間 | 割引額 |
|---|---|
| 6か月前納 | 1,220円 |
| 1年前納 | 4,510円 |
| 2年前納 | 17,370円 |
1年前納の割引が4,510円なので、単純に2倍でも9,020円のはず。それが17,370円になるので、2年前納だけ割引率が跳ね上がります。まとめられるなら2年が圧倒的に有利です。
でも、その前に確認してほしいことがあります
ここまで書いておいてなんですが、シングルマザーの方に一番先に確認してほしいのは、前納より「免除」です。
前年の所得が一定以下なら、国民年金保険料は全額または一部が免除になります。免除が通れば、そもそも払う必要がありません。しかも免除期間も年金の受給資格期間に算入されます。
そして大事なことですが、免除を受けている間は前納できません。順番としては、まず免除に該当しないかを確認する。該当しないなら、前納を検討する。この順です。免除の条件については、こちらの記事にまとめています。
417,150円を一度に用意できるか
もうひとつ、現実的な話を。2年前納は、417,150円を一度に払います。17,370円お得だからといって、手元の現金が心もとない状態で無理をするものではありません。
私は夫を亡くした最初の1か月で、20万円の赤字でした。あの時期にこの話を聞いても、まったく手が出なかったと思います。生活費の6か月分が確保できていて、それでも余裕がある、というくらいが目安だと感じています。
無理なら1年前納(4,510円引き)でも、6か月前納(1,220円引き)でも構いません。ゼロよりは確実に得です。
もう一段、節税で得をする方法
これは調べていて知ったのですが、前納した保険料の社会保険料控除は、払った年に全額まとめて控除するか、各年分に分けて控除するか、どちらかを選べます。
その年だけ収入が多かったなら全額まとめて、毎年同じくらいの収入なら分けて、という使い分けができます。私のように自宅で教室をやっていて収入に波がある人には、けっこう効きます。
※どちらが有利かは所得税率によって変わります。確定申告のときに税務署でご確認ください。
手続きと、申し込みの期限
ここが一番の落とし穴でした。2年前納は、いつでも申し込めるわけではありません。
- 口座振替:ねんきんネット(マイナポータル経由)でオンライン申請、または金融機関・年金事務所に書面提出。一度申し込むと、辞退しない限り自動で継続されます
- クレジットカード:申出書を年金事務所へ提出。こちらも自動継続
- 現金:毎年2月1日から受付、3月末までに申出書を提出。自動継続されないので毎回申し込みが必要です
2年前納は4月分からのスタートなので、申し込みは年明けから2月末〜3月末が勝負です。今日知っても、次のチャンスは来年の2月。
私はスマホのカレンダーに「1月末:国民年金の2年前納を申し込む」と入れました。忘れる自信があるので。
まとめ
- 2026年度の2年前納の割引は、口座振替で17,370円、現金・カードで16,010円
- 6か月・1年前納より、2年前納が圧倒的に割引率が高い
- ただし免除に該当するならそちらが先。免除中は前納できません
- 417,150円を一度に払うので、生活防衛資金の確保が先
- 申し込みは年明け〜3月。思い立った日にはできません
「知っていれば得をした」ことが、お金の世界には本当にたくさんあります。私は夫を亡くしてから、その一つひとつを拾い集めるようになりました。この記事も、誰かの拾いものになったらうれしいです。
出典
- 日本年金機構「国民年金保険料の『2年前納』制度」(2026年1月23日更新)
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/ninenzenno.html - 日本年金機構「国民年金保険料の前納」
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/zenno.html
この記事について
私は税理士・社労士・FPなどの資格を持っておらず、これは実際に調べて手続きをした一当事者の記録です。制度の条件・金額は自治体や年金事務所によって異なり、法改正で変わることもあります。手続きの際は必ず公的な窓口でご確認ください。

