📋 この記事でわかること
・遺族年金の手続きはどこでするのか(年金事務所か、市役所か)
・予約は必要か。予約が先になってしまったときの手
・必要書類の全リスト
・マイナンバーを書くだけで省略できる書類があること
・窓口でかかる時間
・申請から初回の振り込みまで、実際にかかった日数
夫が亡くなったあと、遺族年金の手続きをしなければいけない。
でも、どこに行けばいいのか。何を持っていけばいいのか。予約は要るのか。 調べても、制度の説明ばかりで、そこが出てきませんでした。
私は夫を亡くしたあと、年金事務所で遺族年金を請求しました。
結果から言うと、2回通うことになりました。
この記事では、必要書類と窓口と期限を全部まとめます。そのうえで、私が足りなかったものと、予約をどうしたか、そして申請してから実際に何日で振り込まれたかを書きます。
同じところでつまずく人が、少しでも減ったらうれしいです。
なお、遺族年金がいくらもらえるかについては遺族年金はいくらもらえる?条件・手続き・金額を実体験で解説にまとめています。
遺族年金の手続きはどこでする?年金事務所か市役所か
結論から言うと、多くの方は年金事務所です。
| 亡くなった方の状況 | 手続きの窓口 |
|---|---|
| 会社員・公務員だった(厚生年金に加入) | 年金事務所または街角の年金相談センター |
| 自営業など、国民年金だけだった | 市区町村の役所 |
夫が会社員や公務員だった場合、遺族厚生年金の対象になるので、窓口は年金事務所です。遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を請求する場合も、年金事務所でまとめて手続きできます。市役所と年金事務所を両方回る必要はありません。
私の場合も年金事務所でした。
「街角の年金相談センター」も使えます
年金事務所と同じ手続きができる窓口です。年金事務所が混んでいるときや、家から遠いときは、こちらも調べてみてください。
どちらも日本年金機構のサイトから、お住まいの地域の窓口を探せます。
予約は必要?私は、予約をやめて朝一番に行きました
ここが、いちばん書きたかったところです。
私はまず、電話で予約を取ろうとしました。
でも、予約の日がかなり先になってしまったんです。
遺族年金の手続きは、書類が多く、記入する項目も多いので、1件あたりに時間がかかります。だから窓口の予約枠はすぐ埋まります。
私は早く手続きをする必要がありました。それだけ待てなかったんです。
だから、予約なしで、翌日の朝一番に行きました
電話では「予約がない場合は、お待ちいただくことになるかもしれません」と言われました。
覚悟して行きました。
でも、そこまで待たずに済みました。
朝一番だったのが良かったのだと思います。
つまり、こういうことです
| 状況 | どうするか |
|---|---|
| 急いでいない | 予約を取る。確実で、待ち時間もない |
| 予約が先すぎる/急いでいる | 予約なしで、開いてすぐの時間に行く |
予約なしの場合、待つ可能性はあります。それは事実です。でも、「予約が取れないから手続きできない」わけではありません。
私はこれを知らずに、一度あきらめかけました。同じように待たされている方がいたら、朝一番に行くという手があることを知っておいてください。
電話をするなら、そこで書類を確認しておく
予約を取る取らないに関わらず、電話をするときに、亡くなった方の状況を伝えて、必要な書類を確認してください。
遺族年金の必要書類は、その人の状況によって変わります。子どもの年齢、亡くなった原因、加入していた年金の期間。それによって、追加で必要になる書類があります。
一般的なリストだけを見て準備すると、足りないことがあります。私がそうでした。
窓口でかかった時間は、1時間くらいでした
これも、行く前に知っておきたかったことです。
私の場合は、1時間ほどかかりました。
書類を確認して、請求書に記入して、質問に答えて。「30分あれば終わるだろう」と思って行くと、予定が崩れます。
小さいお子さんがいる方は、預けられるなら預けたほうがいい時間の長さです。私は子どもが2人いるので、そこは考えておけばよかったと思っています。
遺族年金の必要書類【全リスト】
まず、請求書そのもの
年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)様式第105号
年金事務所や街角の年金相談センターの窓口に置いてあります。日本年金機構のサイトからダウンロードして、先に書いていくこともできます。
先に書いていくことをおすすめします。窓口で一から書くと、それだけで時間がかかります。
すべての方に必要な書類
| 書類 | 気をつけること |
|---|---|
| 戸籍謄本 | 亡くなった日以降に取ったもので、提出日から6か月以内のもの |
| 世帯全員の住民票の写し | 提出日から6か月以内のもの |
| 亡くなった方の住民票の除票 | 世帯全員の住民票に含まれていれば不要 |
| 請求する方の収入が確認できる書類 | 所得証明書、課税・非課税証明書、源泉徴収票など |
| 子どもの収入が確認できる書類 | 義務教育が終わるまでは不要。高校生なら在学証明書か学生証のコピー |
| 死亡診断書のコピー | 役所に出した死亡診断書(死体検案書)のコピー、または死亡届の記載事項証明書 |
| 受取先の通帳またはキャッシュカード | 請求する方本人の名義。コピーでも可 |
| 基礎年金番号がわかるもの | 基礎年金番号通知書など。マイナンバーを記入すれば不要(年金手帳は2022年4月に廃止) |
ここが落とし穴|戸籍謄本は「亡くなった日以降」のもの
亡くなる前に取った戸籍謄本は使えません。
そして、死亡届を出してから戸籍に反映されるまで、数日から2週間ほどかかります。反映される前に取りに行っても、死亡の事実が載っていない戸籍が出てきます。
役所で「まだ反映されていません」と言われる可能性があるので、取りに行く前に電話で確認すると、無駄足が減ります。
死亡診断書は、出す前にコピーを取ってください
死亡診断書の原本は、死亡届と一緒に役所に提出します。手元には残りません。
でも遺族年金の請求では、そのコピーが必要です。生命保険の請求でも必要です。
役所に出す前に、多めにコピーを取っておいてください。これは、亡くなった直後の、いちばん動けない時期にやることになります。周りの誰かに頼めるなら、頼んでいいことだと思います。
マイナンバーを書けば、省略できる書類があります
私はこれを知りませんでした。
年金請求書にマイナンバーを記入すると、次の書類は添付を省略できます。
- 世帯全員の住民票の写し
- 請求する方の収入が確認できる書類(所得証明書など)
- 子どもの収入が確認できる書類
- 戸籍謄本(請求する方が、亡くなった方の配偶者または子の場合)
私は全部、紙で揃えて出しました。住民票と所得証明を取るために役所に行って、手数料を払って、また年金事務所に行きました。
知っていれば、その往復はしなくてよかったんです。
制度としてはずっと前からあります。ただ、誰も教えてくれませんでした。これを読んでいる方は、電話で問い合わせるときに「マイナンバーで省略できますか」と聞いてみてください。
私が2回通うことになった理由|前の日に乗った車に、書類を置き忘れていました
戸籍謄本、住民票、死亡診断書のコピー。必要なものはそろえて、袋に入れて持ち歩いていました。
前の日、自分の車で市役所を回りました。
そのとき降りる際に、袋が座席とドアの隙間に挟まっていたようです。気づきませんでした。
次の日、父の車で年金事務所へ行きました。
窓口で「では書類を」と言われて、出そうとして、そこではじめて気づきました。袋がない。
ないとどうしようもない書類です。家まで取りに帰りました。
ところが、家を探しても見つかりません。車を見たら、そこにありました。座席とドアの隙間です。
原因は、袋が2つあったことかもしれません
大事な書類はまとめているつもりでした。
でも実際は、袋が2つありました。だから片方だけ持って出ても、気づけなかったのだと思います。
ひとつにまとめておけばよかった、と今は思います。
あの時期は、本当に頭が回りません
やることが多くて、寝不足で、へとへとでした。
注意していれば防げた、という話ではないと思っています。あの時期は、注意力そのものが落ちています。
だから、気をつけるのではなく、仕組みで防ぐしかありません。
- 書類は、ひとつの袋にまとめる。分けない
- 車を降りるとき、袋を手に持っているか確認する
- 前の日に別の車に乗ったなら、そちらも見る
3つ目は、私が実際にやられたことです。車が変わると、荷物は前の車に残ります。
年金手帳は見つかりませんでした。でも、ハガキで足りました
もうひとつ、手間取ったのが夫の基礎年金番号でした。
年金手帳を探しましたが、見つかりませんでした。
代わりに持っていったのが、年金番号が書いてあるハガキです。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」に、基礎年金番号(または照会番号)が載っています。
それで足りました。
そもそも年金手帳は、2022年4月に廃止されています
いまは「基礎年金番号通知書」に切り替わっていて、年金手帳という制度そのものが、もうありません。
そして遺族年金の請求は、亡くなった方の年金手帳がなくてもできます。
基礎年金番号が分からないときは
- 年金請求書にマイナンバーを書く
亡くなった方のマイナンバーが分かれば、基礎年金番号を書く必要がありません。これがいちばん早い方法です。 - ねんきん定期便を探す
毎年誕生月に届くハガキに載っています。私はこれで足りました。 - 年金事務所で調べてもらう
本人確認書類と、亡くなった方との関係がわかる書類(戸籍謄本など)を持っていけば、窓口で確認してもらえます。 - 年金額改定通知書などの書類
年金を受け取っていた方であれば、通知書に載っています。
探すなら、年金手帳ではなくマイナンバーです
遺族年金の手続きでは、マイナンバーを書くことで住民票や所得証明の添付も省略できます。基礎年金番号のことも含めて、マイナンバーが分かっているかどうかで、手間がかなり変わります。
これから手続きをする方は、亡くなった方のマイナンバーが分かるもの(マイナンバーカード、通知カード、マイナンバー入りの住民票など)を先に探してください。年金手帳より、そちらのほうがずっと役に立ちます。
住民票と所得証明で、役所を往復しました
もうひとつ手間だったのが、住民票と所得証明です。
年金事務所に行くのとは別に、役所に行かなければいけません。そして、どちらも提出日から6か月以内のものという条件があります。早く取りすぎても意味がなく、手続きの直前に取る必要があります。
平日の日中しか開いていないので、仕事をしていると、そのために時間を作ることになります。
繰り返しになりますが、マイナンバーを書けば省略できます。私は知らずに取りに行きました。
申請してから、実際に振り込まれるまで【私の場合】
ここは、制度の説明ページには書けない部分です。私の実際の日程を書きます。
| 項目 | 私の場合 |
|---|---|
| 手続きをした日 | 10月のはじめ |
| 年金証書が届いた日 | 10月16日(手続きから約2週間) |
| 初回の振り込み | 12月15日 |
| かかった期間 | 約2か月半 |
| 振り込まれた額 | 2か月分(さかのぼり分はなし) |
証書は2週間で届きました。でも、お金はそこから2か月来ません
ここが、いちばん戸惑ったところです。
年金証書は、手続きから2週間ほどで届きました。
「これで決まったんだ」と思いました。決定の通知なので、当然そう思います。
でも、そこからさらに2か月、お金は入りませんでした。
証書が届いてから振り込まれるまでの間、年金事務所から連絡は一切ありませんでした。振込のお知らせのハガキも来ませんでした。届いたのは証書だけです。
何かの手続きが抜けているんじゃないか。どこかで止まっているんじゃないか。
そう思って不安になりましたが、それが普通の流れでした。
同じ状況の方へ。証書が届いたあと、連絡がなくても大丈夫です。偶数月の15日を待ってください。
振り込まれたのは、朝でした
12月15日、その日の入金のいちばん最初に入っていました。
正確な時刻までは分かりませんが、朝の時点でもう入っていたということです。「15日の何時に入るんだろう」と気にしなくて大丈夫です。
「2か月分」なのはなぜか
遺族年金は、偶数月の15日に、その前の2か月分がまとめて振り込まれます。
12月15日に振り込まれたのは、10月分と11月分です。私は亡くなった翌月のはじめに手続きをしたので、さかのぼって受け取る分がありませんでした。
もし手続きが遅れていたら、初回にもっとまとまった額が入ります。ただしそれは、その間の生活費が手元になかったということでもあります。
つまり、こういうことです
手続きをしてから、2か月半はお金が入りません。
これは、知っておいてほしいことです。
夫が亡くなって、収入が止まって、それでも2か月半は遺族年金が入ってこない。その間の生活費は、別に用意しておく必要があります。
私はお金の勉強を始めていたので、家計の把握ができていました。だから、この2か月半を乗り切れました。そこは本当に運が良かったと思っています。
いくら振り込まれるのかを先に知っておきたい方は、遺族年金はいくらもらえる?をあわせて読んでみてください。
遺族年金の申請期限は5年。でも、早く出したほうがいい理由
遺族年金を請求する権利の時効は5年です。
5年以内に請求すれば、さかのぼって受け取ることができます。「もう間に合わないかもしれない」と思っている方も、まだ間に合う可能性があります。
ただし、5年を過ぎた分は、時効で消えていきます。
そして上に書いたとおり、申請してから2か月半は振り込まれません。期限に余裕があっても、早く出したほうがいいのは、この空白期間があるからです。
遺族年金と一緒にやっておきたい手続き
年金事務所に行くなら、あわせて確認しておくといいことがあります。
未支給年金
亡くなった方が年金を受け取っていた場合、まだ支払われていない分を、遺族が受け取れることがあります。遺族年金とは別の手続きで、別の請求書が必要です。
国民年金の種別変更・保険料の免除
夫の扶養に入っていた方は、国民年金の第3号被保険者から第1号被保険者に変わります。手続きが必要です。
そして、収入が減った場合、国民年金保険料の免除を申請できます。くわしくは国民年金の全額免除条件とは?申請してわかったことに書いています。
児童扶養手当
こちらは市区町村の窓口です。遺族年金をもらっていても、条件によっては児童扶養手当を受け取れる場合があります。
くわしくは児童扶養手当は遺族年金をもらっていてももらえる?と児童扶養手当の申請方法をご覧ください。
よくある質問
Q. 手続きは市役所ではできませんか?
亡くなった方が厚生年金に加入していた場合は、年金事務所になります。国民年金だけだった場合は、市区町村の役所です。判断に迷ったら、まず年金事務所に電話してください。
Q. 予約が取れないと、手続きできませんか?
そんなことはありません。私は予約の日が先になってしまったので、予約なしで朝一番に行きました。待つ可能性はありますが、私はそこまで待たずに済みました。急いでいる方は、この方法があります。
Q. 窓口でどれくらい時間がかかりますか?
私は1時間ほどでした。書類を確認して、請求書を書いて、質問に答えて、という流れです。30分では終わらないと思っておいたほうがいいです。
Q. 委任状があれば、家族が代わりに行けますか?
代理での手続きは可能ですが、必要な書類が変わります。事前に年金事務所へ確認してください。
Q. 1回で終わりますか?
書類が揃っていれば終わります。私は前の日に乗った車に書類の袋を置き忘れて、2回通うことになりました。電話で問い合わせるときに、自分の状況を伝えて確認しておくこと。そして窓口に入る前に、書類が手元にあるか確認すること。この2つです。
Q. 申請したら、いつから振り込まれますか?
私の場合は、10月はじめに手続きをして、12月15日に初回が振り込まれました。約2か月半です。遺族年金は偶数月の15日払いで、前の2か月分がまとめて入ります。
Q. 年金証書が届いたのに、お金が振り込まれません。
私もそうでした。証書は手続きから2週間ほどで届きましたが、入金はそこから2か月後でした。その間、年金事務所からの連絡もありません。証書が届いた=すぐ振り込まれる、ではありません。偶数月の15日を待ってください。
Q. 15日の何時ごろに振り込まれますか?
私の場合は、その日の入金のいちばん最初に入っていました。朝の時点でもう入っていたということです。
まとめ
- 窓口は年金事務所(国民年金だけなら市区町村)
- 予約が先すぎるときは、予約なしで朝一番に行く手がある
- 窓口では1時間ほどかかる
- 戸籍謄本は亡くなった日以降に取ったもの
- 死亡診断書は、役所に出す前にコピーを取る
- マイナンバーを書けば、住民票・所得証明・戸籍謄本を省略できる
- 年金手帳は2022年4月に廃止済み。ねんきん定期便のハガキでも足りるし、マイナンバーが分かれば基礎年金番号は不要
- 年金証書は2週間ほどで届いたが、入金はそこから2か月後
- 申請から初回の振り込みまで、私の場合は約2か月半かかった
- 期限は5年。でも、その空白期間があるので早めに
私は2回通いました。書類を取りに戻り、もう一度行きました。
夫が亡くなったばかりの時期に、何度も出向くのは、正直しんどかったです。
この記事が、その往復を1回でも減らせたらと思って書きました。
この記事を書くにあたって
制度の内容は、日本年金機構の「遺族厚生年金を受けられるとき」(2025年12月2日更新)を参照しています。日程や所要時間は、筆者自身の実際の手続きの記録です。
必要書類や窓口の混み具合は状況によって変わります。最終的にはご自身の状況を年金事務所に確認してください。

